作品について

​「ことばのそもそも」のそもそも

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これまでの「ことばのそもそも」21話は、東京工芸大学芸術学部アニメーション学科の三善ゼミに所属する3年次の学生たちによって、2010年から制作されてきました。全話本編が2分で、OPとEDを含めて正味2分半のフォーマットで作られています。

アニメーションを学んではいますが、制作したのはプロではない学生たちです。しかしプロではないからこそ、何らかの色に染まっていない自由な発想で生み出せる作品もあります。

 

制作にあたっては脚本に相当するものは用意せず、普通の文章で書かれた原話から学生たちは自分たちが取り組む「ことば」を選び出し、脚色し、キャラクターをデザインし、背景を設計し、絵コンテを描き、グループで制作していきました。

​本編の僅か2分間の中に、面白さのエッセンスを詰め込むのは至難の業ですが、いずれの作品もしっかりと伝えるべき内容が絞り込まれ、しかも楽しく表現されています。小粒ながらも濃厚な味わいの、個性的で見応えのある作品ばかりです。

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作品のイメージに大きく関わる「語り」を担当して下さったのは、女優の市原悦子さん。学生たちは、市原さんの声に負けてしまわないよう奮起しました。そうして一人ひとりが絵作りに力を注いだ結果、既存の商業作品にも劣らないほどの魅力的な作品群が生まれたのです。

最初は市原悦子さんが出演して下さるとは思ってもいませんでしたが、お願いしたところ、思いがけず出演を快諾して下さいました。

 

残念ながら、市原悦子さんは2019年1月12日に亡くなられました。体調を崩されてからはアフレコをお願いすることを控えていましたので、市原さんの声が入った作品は、21話中14話です。

市原さんは生前、このシリーズをとても愛して下さいました。市原さんのためにも、是非残りの作品を完成させなくてはなりません。さらに、この企画の先には、まだまだ手付かずの「ことば」がいくつもあります。

私たちは、これまでの作品はシリーズの種子であり、宝石の原石だと考えています。今後は商業ベースでの制作へ移行し、本シリーズをより一層魅力あるコンテンツとして、大きく育てていくことを目標としています。